スポーツは、遊びにルールを決め、勝敗をつけたもの

小さいころ、外遊びの中で太陽の下でたくさん走り回り、屋内でアスレチックをやってみたり、そんな中で楽しいものを見つけ(もちろん屋内のスポーツもあります)、「やりたい!」という気持ちを持ったことはないでしょうか。

スポーツは遊びにルールと勝敗を決めたもので、スポーツを通じさまざな経験をし、成長していくものだと思います。

スポーツは健康で元気に行われ、楽しいものです。

私たちは健康で元気で楽しい、スポーツを応援しています。

 

楽しいスポーツを、楽しく行っていくためには元気(けがをしない)であることが重要です。

厳しい練習も元気な体があって乗り越えられます。

ここではけが予防について様々な取り組みや考えなどを発信していきます。

健康診断の必要性

スポーツ傷害は昔からあった

スポーツをしていると体の同じ部分を何度も使うことによって慢性的な怪我=スポーツ傷害を起こしてしまうこともあります。

このスポーツ傷害を起こしてしまう選手が多くなっています。野球に限ったものではないのかもしれませんが、近年、野球は盛んに言われるようになりました。私は、スポーツ傷害は以前からあったことではないか、それが今になって表面化しているだけではないかと思っています。

 

しかも指導者の行き過ぎた指導や、甲子園での熱闘などにより、痛みがあっても言えなかったり、無理して投げてしまうということが起こっているようにも感じます。

もちろん、この夏が最後だから痛みがあっても最後まで投げたい、試合したいという選手の気持ちもわかります。

痛いのに投げ続け、最後だから試合に出たい。でも痛い。痛くて投げられない。

そうならないためには何が重要でしょうか。

積極的に情報をキャッチ

今の時代は様々な情報をすぐ受け取れます。そのため、チームの指導者から学んだことを基に様々な情報を聞いて、見て、読んで、そして試してみて自分に合った投げ方を作っていくことが良いのではないかと思っております。

 

アドバイスの取捨選択についてこんなことを私は考えています。

私の経験では、一つの考え方に固執してしまうといいことはないと思います。私は現役のころより、今の方がよい打ち方ができています。実際、ホームランも出るようになりました。

当時は自分から情報を取らず、指導者からのアドバイスのみで野球をしていたため、遠くに飛ばすことができず、単打ばかりを狙った打ち方になっていました。

 

一人だけの指導者が自分に合っていれば問題ありませんが、そのような恵まれたことが起こることはまれだと思います。もちろん指導者の方々は選手のことを考え指導されているので、その指導も真摯に受け止め、実行してみる。その中で、もし自分に合わないなと感じたときは他の情報を取りに行き、参考にして指導者の方に相談してみてもいいでしょう。改善につながることなら、きっと指導者も耳を傾けてくれるはずです。

スポーツ健康診断も情報の一つ

投げ方についても同様で、必ず自分に合った無理のない投げ方があるはずです。いろんな情報を取り、アドバイスも受け止め、試してみてはいかがでしょう。そのアドバイスの中にスポーツ健康診断も取り入れてけが予防につなげていただきたいと思います。

自分に合った投げ方、痛みが出る前からのスポーツ健康診断というものが今後大事になってくるのではないでしょうか。

ピットスマートについて

野球のスポーツ傷害の一つに野球肘があります。

野球肘を始めピッチャーのスポーツ傷害を防ぐための指針として投球数があげられます。

ピッチスマートとはMLBが青少年、思春期の投手のためのガイドラインとして2014年に発表されました。これは年齢ごとに1日の球数の上限、その球数によって必要な休養日を細かく定めたものです。

ピッチスマートについては、下記より引用いたしました。ご協力いただきありがとうございます。


青少年期・思春期の投手のためのガイドライン

少年野球やリトルリーグ、シニアリーグなどの青少年期・思春期におけるそれぞれの組織では選手が試合期間中にプレーする際はガイドラインに従わなければならないことを義務付けいている。根本的には1年の中で様々な時期に及んで参加している多くの試合において、選手が頻繁に野球をするならば両親や選手はその選手の年齢に適したガイドラインに従うことに責任がある。

それぞれのリーグにおいて投球疲労が起こる可能性を減らすために投球数を制限することが重要である。現在までの調査によると、投球数を制限することが最も的確で効果的な手段であることが証明されている。

投球数と必要な休息

年齢 1日の最大投球数 休息期間ごとの投球数
    0日間 1日間 2日間 3日間 4日間
7-8歳 50球 1-20球 21-35球 36-50球    
9-10歳 75球 1-20球 21-35球 36-50球 51-65球 66球以上
11-12歳 85球 1-20球 21-35球 36-50球 51-65球 66球以上
13-14歳 95球 1-20球 21-35球 36-50球 51-65球 66球以上
15-16歳 95球 1-30球 31-45球 46-60球 61-75球 76球以上
17-18歳 105球 1-30球 31-45球 46-60球 61-75球 76球以上

8歳以下

(マウンドからホームベースまで14.02m)

  • スポーツマンシップ、体力作り、興味や楽しさについて学ぶ
  • 野球のルール、基礎的な技術、そしてチームワークについて学ぶ
  • いかなる12ヶ月間においても連続して60イニングを超える投球をしてはいけない
  • 1年間の中で、少なくとも4ヶ月間の休息期間を設ける。また、最低でも2~3か月間連続して設ける
  • 投球前に適切なウォーミングアップを実施する
  • 投球数を守り、休息期間を設ける
  • ストレートとチェンジアップ(スローボール)以外の変化球を投げない
  • 同時に多数のチームで野球をしない
  • ピッチャーをしない時にはキャッチャーもしない
  • 同じ日に、1試合以上でピッチャーをしない
  • 1年間において他の競技に参加することはできる
  • 疲労における他の所見を監視する
  • 投手は1度マウンドを降りたら、再度マウンドに戻ってプレーしてはいけない
年齢 1日の最大投球数 休息期間ごとの投球数
    0日間 1日間 2日間 3日間 4日間
7-8歳 50球 1-20球 21-35球 36-50球    

9~12歳

(マウンドからホームベースまで14.02m~16m)

  • スポーツマンシップ、体力作り、興味や楽しさについて学ぶ
  • 野球のルール、基礎的な技術、そしてチームワークについて学ぶ
  • いかなる12ヶ月間においても連続して80イニングを超える投球をしてはいけない
  • 1年間の中で、少なくとも4ヶ月間の休息期間を設ける。また、最低でも2~3か月間連続して設ける
  • 投球前に適切なウォーミングアップを実施する
  • 投球数を守り、休息期間を設ける
  • ストレートとチェンジアップ(スローボール)以外の変化球を投げない
  • ピッチャーをしない時にはキャッチャーもしない
  • 同じ日に、1試合以上でピッチャーをしない
  • 1年間において他の競技に参加することはできる
  • 疲労における他の所見を監視する
  • 投手は1度マウンドを降りたら、再度マウンドに戻ってプレーしてはいけない
年齢 1日の最大投球数 休息期間ごとの投球数
    0日間 1日間 2日間 3日間 4日間
9-10歳 75球 1-20球 21-35球 36-50球 51-65球 66球以上
11-12歳 85球 1-20球 21-35球 36-50球 51-65球 66球以上

13~14歳

(マウンドからホームベースまで18.44m)

  • 投手は一貫してストレートとスローボールの投球を熟練させた後、変化球の投球練習を開始することができる
  • いかなる12ヶ月間においても連続して100イニングを超える投球をしてはいけない
  • 1年間の中で、少なくとも4ヶ月間の休息期間を設ける。また、最低でも2~3か月間連続して設ける
  • 投球前に適切なウォーミングアップを実施する
  • 投球数を守り、休息期間を設ける
  • 同時に多数のチームで野球をしない
  • ピッチャーをしない時にはキャッチャーもしない
  • 同じ日に、1試合以上でピッチャーをしない
  • 1年間において他の競技に参加することはできる
  • 疲労における他の所見を監視する
  • 投手がマウンドを降りて他のポジションについたとしても、試合に出場し続ければ、いつでもマウンドに戻ることができる。しかし、1試合につき1度だけしかできない
年齢 1日の最大投球数 休息期間ごとの投球数
    0日間 1日間 2日間 3日間 4日間
13-14歳 95球 1-20球 21-35球 36-50球 51-65球 66球以上

15~18歳

(マウンドからホームベースまで18.44m)

  • 投手は一貫してストレートとスローボールの投球を熟練させた後、変化球の投球練習を開始することができる
  • いかなる12ヶ月間においても連続して100イニングを超える投球をしてはいけない
  • 1年間の中で、少なくとも4ヶ月間の休息期間を設ける。また、最低でも2~3か月間連続して設ける
  • 投球前に適切なウォーミングアップを実施する
  • 投球数を守り、休息期間を設ける
  • 同時に多数のチームで野球をしない
  • ピッチャーをしない時にはキャッチャーもしない
  • 同じ日に、1試合以上でピッチャーをしない
  • リーグ、トーナメント、そしてショーケースそれぞれのガイドラインに従わなければならない
  • 疲労における他の所見を監視する
  • 投手がマウンドを降りて他のポジションについたとしても、試合に出場し続ければ、いつでもマウンドに戻ることができる。しかし、1試合につき1度だけしかできない
年齢 1日の最大投球数 休息期間ごとの投球数
    0日間 1日間 2日間 3日間 4日間
15-16歳 95球 1-30球 31-45球 46-60球 61-75球 76球以上
17-18歳 105球 1-30球 31-45球 46-60球 61-75球 76球以上